HAMILTON Khaki ハミルトン カーキ (1)

 ミリタリーウォッチの定番のHAMILTON Khaki(ハミルトン カーキ)シリーズですが、定番なのにインターネットでは情報があまりまとまっていなくて、私を含めて、困っている人が多そうなので、情報を整理して少しずつまとめていこうと思います。

ハミルトンの歴史の詳細はオフィシャルホームページを参照してください。

1892年にアメリペンシルバニア州ランカスターが創業の地です。最初は鉄道時計がメインだったようです。(鉄道時計もコレクターが多いですね)

それから航空時計、軍用時計へと移行していきます。

Khakiシリーズの原点は、ベトナム戦争時代(アメリカ軍が上陸した1965年から終結する1975年)の軍用時計(一般的にベトナムウォッチと呼ばれているタイプ)を復刻したものです。

このデザインで、ハミルトンから軍に供給されたものは、FAPD 5101 TYPE 1 Navigation, GG-W-113, MIL-W-4637A, MIL-W-4637B, MIL-W-4637Dがあります。

このタイプの市販モデル(ケース径33mm)は、1980年頃から、2003年まで生産を続け、デカ時計ブームにより、ケースサイズが小さいKhakiオリジナルモデルは、そこで一旦生産終了しています。その後、2004年にLimited Edition(H73319833)として、750本限定生産されました。

しばらく、手巻き式のデイト表示なしのモデルがラインナップに無い時代が続き、2017年11月にケース径が38mmになったモデルが「カーキ フィールド メカ」として、ハミルトン ブティック 東京 キャットストリート店のオープンを記念して世界で先行発売されました。そして同年12月下旬から一般販売となります。

2019年にムーブメントをパワーリザーブ80時間のH-50に変更し、今に至るということになります。

まずは、オリジナルの33mmの整理から始めていこうと思いますが、疲れたので今回はここまで。

私は、1991年に初めてKhakiを購入しています。当時は定価が2万円台でした。キャンバスのストラップと、緑色と茶色ナイロン・ストラップが標準でセットになっていたと思います。

次回から、ケースに刻まれた型番、9219, 921980, 9895, 9415, 9415Aの詳細について見ていきたいと思います。

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91年購入のKhaki

 

BULOVA ACCUTRON Spaceview 214の修理 3

eBayで3,000円程度で購入した214のコイルアッセンブリーが届いたので、ムーブメントに取り付けます。

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届いたパーツ

ガムテープを貼っていたような汚れがついていたので、きれいに取って、組付け。

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問題なく、入りました。

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取付完了

通電して、音叉が振動を続けるかをチェックします。

ん?、動かない・・・。

 

テスターでコイルが切れていないかチェックしたら、左側のコイルが切れている!

交換する前のパーツは右側のコイルが切れていたので、週末に生きているコイル同士を組み合わせることにします・・・。

やはり今回も確認せずに先に進めてしまったのが良くなかったので、もう少しわかりやすく言い換えて・・・

 

教訓:パーツは、問題ないかをチェックしてから組付けること

 

eBayでは、「時計屋の保管品で、動作確認はしていない」とのことだったので、確認せずに使う方が悪いですね。まぁ、「動作確認できていない」というときは壊れていることが多いんですよね。本当は、「壊れていることは確認できている」場合が多いんじゃないかと思います。

こんなことはよくあるので、同じ時にこのパーツを更に2個落札してあります。そちらは、まだ届いてないのですが・・・。

とりあえず、週末にパーツを組み合わせてテストしてみます。それでも動かない場合は、追加のパーツが届くまでお蔵入りです。

Machinist Calc Pro

久々に電卓の記事です。

以前、旋盤の部品等を輸入する際に、そのサイトで販売されていた機械加工用の計算機「Machinist Calc Pro」という電卓も購入していました。

説明書をパッと見ただけで、ずっと使用していなかったのですが、久々にサイトを覗くと、いつの間にか「Machinist Calc Pro 2」という新しいバージョンが販売されていました。

当時は便利さが良くわからなかったのですが、今一度、何ができるか確認してみました。

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Machinist Calc Pro

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ケースから電卓本体だけを外すことができます。

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本体のみ

当然、普通の電卓として使用できますが、機械加工技術者用なので、その部分をマニュアルを読みながらテストしてみます。

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マニュアルを読みながら機能を試してみます。

基本の単位がインチになっているので、環境設定で単位設定をメートルに変更しておきます。マニュアルの例は全てインチなので、感覚的に分かりにくいです。

そもそもドリルがインチの場合、サイズは番号で呼んだりするので、それを実際の径に換算する機能なんかもこの電卓にはあります。#36のドリルの径は0.1065INCHだそうです。

まずは、4mmのエンドミルを使うということで、直径4mmを設定。

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直径4mm

加工の速度を50m/minに設定。

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加工スピード50m/min

スピンドルの回転数は3,979rpmに設定しなさいという答えが出ます。

エンドミル屋さんのホームページの表と同じ値でした。

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スピンドルの回転数

ただ、自宅のホビー旋盤では、3,979回転も速度が出ないので、スピンドル回転数をMAXスピードに設定します。

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回転数を1800回転に設定

そうすると、加工速度は23m/minに設定すると良いことが分かります。

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加工速度は23m/min

なるほど、なかなか便利かもしれませんね。いちいち換算表を見たり、手計算したりしなくても簡単に答えが得られます。

あと、良く使いそうな便利な機能として、ネジのタップの下穴サイズを出す機能があります。

まず、ネジのサイズをM4の並目(0.7mmピッチ)に設定します。

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ネジサイズを設定

タップの下穴は3.3mmだということが分かります。

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タップ下穴

いつもは一覧表を見て下穴を開けているのですが、その表が電卓の中に入っているということですね。ただ、一覧表はタップのところに常に置いてあるので、それを見た方が早い気もしますが・・・。

自分が一覧表でよく見るのは、六角穴付きボルトの座繰り径と深さですが、それは入っていません・・・。

とりあえず旋盤、フライス盤のそばに置いておくことにします。

 

BULOVA ACCUTRON Spaceview 214の修理2

発注していた部品が届いたので、再度回路を組みなおそうと思います。

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注文してあった電子部品

一応チェックしておきます。

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抵抗

2.2Mオームに対して、2.186Mオームで問題なし。

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コンデンサ

220nFに対して、227nFで問題なし。

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チップトランジスタ

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認識します

ちゃんと認識できています。

ここで、本体から取り外したトランジスタもテストしてみます。

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足をつけ足して測定

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壊れている・・・

テスターで簡易的に確認して、壊れていないと思っていたのですが、トランジスタとして機能していなかったようです。

とりあえず、新しい部品で組み上げました。

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組み込みました

音叉を組み込んで振動するか確認してみます。

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音叉を組み込み

で、結果は・・・ダメでした。振動を与えても発振し出しません。

回路のチェックを全てやり直していて、右側のコイルが導通していないことが判明。

以前確認したときは問題なかったと思っていたのですが、どうも測定し忘れのようです。コイルの線は端子までつながっていて、ルーペで見る限り断線していないように見えます。

ということはコイルの中で切れてしまっているのかもしれません。コイルは接着剤で固めてあるので、これ以上は難しそうです。

ということで、せっかくこれに合う抵抗やコンデンサも買ったのですが、コイルアセンブリのパーツ(緑の樹脂の部分全て)をオークションで探して交換することにします。

ということで、修理は続きます。

 

教訓:ちゃんと確認してから次の行動に移るべし

 

BENRUS BR763

何気なく、複数持っているBENRUSのBR763を眺めていたら、時計の針の形状が違っていることに気づきました。

この時計は、アメリカ軍がベトナム戦争時に採用した使い捨てのプラスチックボディの時計を復刻したものです。ただし当時のものは手巻き式で、こちらはクオーツです。

現在は販売元であったマルマンプロダクツは倒産してしまいましたので、オークションや中古店で入手するしかありません。定価は1万円程度でしたが、今は新品に近いものをオークションで、4~5,000円で入手できたりします。

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針の形状が違う

時針、分針の太さが左の方が太く、秒針の矢印の位置が右側のものは先端ではなく、中間にあります。

よく見ると、リューズの形状も少し違っているのと、本体の形状もわずかに違っていて明らかに成形した金型が違います。プラスチックの色も少し違います。

裏側の文言は同じですが、フォントが少し違います。左の方の裏蓋の右上には裏蓋オープナーを引っかけるためのタブがついていますが、右側にはありません。

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発売時期が違うものでしょうか?マルマンプロダクツの消されずに残っているホームページの写真を見ると左側のものです。

ただ、マルマンプロダクツの別の広告を見ると、右側のものもあります。

どちらが新しいタイプなのかは不明ですが、何らかの理由で、変更されたのでしょうね。

では、どちらが本物に近いかを見てみましょう。

下は、少し前にも登場した1966年8月製造(左)と1969年5月製造(右)のMIL-W-46374です。

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実物

時針、分針の太さは細目で、秒針の矢印は先端についています。ちなみに1975年7月製の改定版MIL-W-46374Aは下の写真です。放射線マークとH3の文字が入って、12時の文字自身の夜光がなくなっていますますが、デザインは基本的には変わっていません。

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1975年7月製

ということで、復刻版BENRUSは、時針、分針は、右側が近くて、秒針は左側のバージョンが実物に近いので、秒針を入れ替えれば、一方は、かなり実物に近くなり、もう一方は実物から離れますね。

やりませんが・・・

 

LIP(la montre du général)の修理

音叉式の時計のBULOVA Accutronの修理は部品が届くまでお預け状態なので、今回は、フランスのLIPの電磁テンプ式時計"la montre du général(将軍の時計)"の修理を行いました。

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箱付きのほぼ新品状態で入手しました

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ベルトも使い込まれていません

日本のLIPのページにはあまり情報がないのですが、将軍の時計の将軍というのは、シャルル・ド・ゴール将軍のことみたいです。元々はR27というムーブメントのものみたいですが、こちらはおそらくもっと後に発売されたもので、ムーブメントはR148だと思います。

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Cal. R148

ドゴールの他、アメリカのアイゼンハワー大統領、クリントン大統領にフランス政府が寄贈し、プレジデントウォッチ(La Montre des Présidents:大統領の時計)と呼ばれるようになったみたいです。

ゼンマイの代わりに電磁石の力でテンプを回し続けるので、電気式の時計の中でも、電磁テンプ式と区分されています。

細い電気の端子を電磁石の力で回転してきたテンプに取り付けられた石が押すことによって、電磁石の電源が切れて、ヒゲゼンマイの力で戻され、また電磁石のスイッチが入り・・・、と繰り返し動き続けます。

電池を入れると電磁石は働くようですが、そこで静止したままになってしまいます。

裏蓋を開けてルーペで一つ一つ見ていくと、電気の端子が1本、変なところに行ってしまっています。

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2本出ている端子の1本が変なところにあります。

更に分解して見やすくします。

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テンプを取り外しました

右下から2本出ている端子が2股に分かれて、右側の端子は常に接触した状態になっています。強い衝撃を与えても、なかなか乗り越えて行かなさそうな場所にまで行ってしまっています。

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明らかに変な場所に・・・

ということで、右側の端子を、気を付けながら元の位置に戻します。

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戻りました

フランス語の修理マニュアルの絵を見ると、本当は先端がピッタリ重なるぐらいが正しい位置らしいのですが、曲げ過ぎたら大変なので、これで動くか試してみます。

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動き出しました

静止画だとよくわかりませんが、テンプが勢いよく回り出して、往復運動を始めました。

ということで、修理完了です。一応、精度的にも問題なく動いています。

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修理完了

ということで、数年前に発売されたヒストリカル・シリーズのGDG(おそらくドゴール将軍の時計 : la montre du général de GaulleのGDG?)と一緒に写真を撮ってみました。

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GDGと共に

GDGは39mmのクオーツモデルです。今、調べてみたら35mmのモデルもあったみたいです。余っていて投げ売り状態だったので、サイズ違いがあるのは気付きませんでした。

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ちょっとこのデザインからすると39mmは大きいです

ELECTRONICと書いてありますが、電磁テンプ式ではなく、クオーツです。

自動巻きモデルもあるのですが、やはりここは元の電気時計の復刻なので、ELECTRONICの文字がAUTOMATICでは魅力が半減です。R148は、18,000振動なので、秒針は1秒間に5刻みします。

復刻のクオーツGDGは1秒刻みのステップ運針なので動きが違いすぎます。これがクオーツでも1秒間を4回刻むスイープ運針のものを載せていたら大絶賛だったのですが・・・。

ちなみにLIPは、ドーフィン・サービスウォッチも持っています。

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こちらも投げ売りされていたサービスウォッチ

これは、1964年から1966年に実在した時計の復刻版です。当時、時計を修理やオーバーホールに出した際に、預けた時計が戻ってくるまでの間、代わりにお客さんに貸し出していた時計を再現したものです。自動車を車検等に出した時の代車のようなものですね。

文字盤には「時間をお貸しします」という文言がフランス語で書かれています。

 

 

BULOVA ACCUTRON Spaceview 214の修理

BULOVA Accutronは、オークションで安く出ていたものを4本持っています。

3本は、動作しているのですが、1本だけ今まで稼働できませんでした。

ということで、本格的な修理をやってみようと決心して、分解してみました。

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所有しているAccutron

このうちの右端のものだけ動きません。電池を交換しても、振動を与えても・・・。

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故障しているもの

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裏側

とりあえず、ムーブメントを整備マニュアルを見ながら取り出しました。

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ムーブメント 214

マニュアル通りにコイルアッセンブリーを取り外しました。プラスチックが割れていました。

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プラスチックが割れていました

とりあえず、コンデンサと抵抗を取り出します。

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電子回路部分

コンデンサは0.22マイクロF(220nF)です。

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コンデンサ

測定してみると、238.7nFなので、+8.5%程度の誤差。

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コンデンサ容量

次に抵抗は、カラーコードから見て、2.2Mオームの精度10%のもの。ネットの情報と一致しています。

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抵抗

測定すると3.99Mオームで、+81%と大きく外れています。

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抵抗値

トランジスタは、テスターで少し見た限り、壊れていませんでしたが、とりあえず、抵抗、コンデンサ、チップトランジスタを注文しておきました。

交換すると動き出すのでしょうか?

いちおう、コイルが断線していないか等、配線は、チェックしました。音叉が振動しないので、電気周りの故障が怪しいと思っています。