FORTISは、パイロットウォッチやコスモノーティス・コレクションのデザインが自分好みで、好きなブランドです。
2012年に、創立100周年記念として、FORTIS COLORSというモデルを販売しました。COLORSは、1968年に発売されたFLIPPERというモデルの復刻版の時計です。ベルトとケースが一体となったものから、ムーブメント部分だけ外すことができて、着せ替え出来るというものです。
FORTISはそれほど安い価格のブランドではないのですが、COLORSは非常に安く、ベルト2色付きで、定価15,000円(税抜)でした。最初は兄の誕生日プレゼントとして購入したのですが、その後、自分でも欲しくなって、購入しました。
ただ、ベルトの長さ調節をするには、シリコンベルトを自分の腕周りに合わせてハサミで切る必要があるため、一度短くしたものは長くは出来なくなります。
当時、色違いのベルトは各色4,000円、本体モジュールは10,000円で販売されていました。
セットとしては、本体モジュール一つと替えのベルトの2本セット、そして、プラスチックケース付きの3本セットと10本セットがありました。
今では、替えのベルトを入手するのも困難となっています。少し前にオークションでベルトをまとめ販売していたので、予備として落札しました。
ということで、最終的にはこんな状態になっています。
まず、ベルトが切られていない状態の10本セットに本体モジュール1個追加。
セットのケースの外観はこんな感じです。
そして、航空会社のANAとコラボレーションした、ANAモデルの3本セット。
そして、予備のベルト6本。長さが調整されているもの4本と、未調整のもの4本の合計8本。
既に8年が経過しているので、ケース部分が変色してしまっていることが多いのと、ベゼル部分の表面にコーティングされていたウレタン塗料が加水分解してベトベトになっていることがほとんどです。半年前ぐらいに色々な洗剤を使ってベトベトを取り除きました。
また、電池の交換は一筋縄では行きません。いわゆるスナップバックというパッチンとはめるタイプの裏蓋なのですが、引っかける部分の隙間が狭く、更にものすごく硬いのが特徴(?)です。100M防水なので密閉されているのでしょうね。
これを開けるためにBERGEONの6484というコジ開けを購入した記憶があります。
もう、ベルトの替えは入手できないだろうと思って、今年の2月ごろに珍しくオークションでまとめ売りされていたものを落札しました。大量の交換ベルトと一緒についてきた本体モジュールは時間が遅れるとのことで、ジャンク扱いでした。確かにかなり時間がズレていました。クオーツなので電池が不足してくると秒針の動きが変わったりするはずなので、電池の問題ではないと判断しました。
そこで、かなり帯磁していたので消磁したり、クオーツテスターのターボ機能で秒針を回して内部清掃をしたりしていたら、秒針が外れました・・・。
ということで、仕方なく裏蓋を開けて、ついでに電池も交換することにしました。
おそらく、前所有者が自分で開けて電池交換しようとして、断念してオークションに出したようです。かなりコジ開けようとした跡が残っていました。
開けてみたのがこちら。反対側にも大きな傷がありました。
ムーブメントはMiyota2115で、電池はSR626(377)です。とりあえず秒針を付けなおして電池を交換して、裏蓋を閉めようとしましたが、なかなか閉まりませんでした。
仕方がなく、旋盤でピッタリガラスの外側のケースに当たるように真鍮を削って、旋盤のセンター押しを使用してネジの力で押し込んだところ、はまりました。
ねじ込み式の裏ブタ閉め器が欲しいところですね。
その後は、消磁が効いたのだと思いますが、遅れずに正確に動いています。ということで、現在3つの本体モジュールがあります。
ただ、本体モジュールの裏をよく見ると、型番が2種類あります。
704.10.185.1と704.10.185.2の2種類あるようです。704.10.185.1は、時針、分針に夜光が塗られていますが、704.10.185.2は夜光が無くなってただの白い針になっているようです。
ということで、見た目はパイロットウォッチそのもので、お手頃価格のFORTIS COLORSの紹介でした。またFORTISからこういう遊び心のある時計が販売されるのを期待しています。