何気なく、複数持っているBENRUSのBR763を眺めていたら、時計の針の形状が違っていることに気づきました。
この時計は、アメリカ軍がベトナム戦争時に採用した使い捨てのプラスチックボディの時計を復刻したものです。ただし当時のものは手巻き式で、こちらはクオーツです。
現在は販売元であったマルマンプロダクツは倒産してしまいましたので、オークションや中古店で入手するしかありません。定価は1万円程度でしたが、今は新品に近いものをオークションで、4~5,000円で入手できたりします。
時針、分針の太さが左の方が太く、秒針の矢印の位置が右側のものは先端ではなく、中間にあります。
よく見ると、リューズの形状も少し違っているのと、本体の形状もわずかに違っていて明らかに成形した金型が違います。プラスチックの色も少し違います。
裏側の文言は同じですが、フォントが少し違います。左の方の裏蓋の右上には裏蓋オープナーを引っかけるためのタブがついていますが、右側にはありません。
発売時期が違うものでしょうか?マルマンプロダクツの消されずに残っているホームページの写真を見ると左側のものです。
ただ、マルマンプロダクツの別の広告を見ると、右側のものもあります。
どちらが新しいタイプなのかは不明ですが、何らかの理由で、変更されたのでしょうね。
では、どちらが本物に近いかを見てみましょう。
下は、少し前にも登場した1966年8月製造(左)と1969年5月製造(右)のMIL-W-46374です。
時針、分針の太さは細目で、秒針の矢印は先端についています。ちなみに1975年7月製の改定版MIL-W-46374Aは下の写真です。放射線マークとH3の文字が入って、12時の文字自身の夜光がなくなっていますますが、デザインは基本的には変わっていません。
ということで、復刻版BENRUSは、時針、分針は、右側が近くて、秒針は左側のバージョンが実物に近いので、秒針を入れ替えれば、一方は、かなり実物に近くなり、もう一方は実物から離れますね。
やりませんが・・・