昨日、ACCUTRONの修理で、顕微鏡を使用したついでに、秒針の付いている4番車の軸が折れていて、文字盤に傷がついているBENRUS MIL-W-46374の修理も実施しました。
まずは、折れている軸芯を抜き取っておきます。
次に、傷がついている文字盤を艶消しの黒で出来る限り目立たないようにペイントします。
顕微鏡で見ると塗った場所が良くわかりますが、パッと見ただけだと、少し汚れがあるのかなというぐらいまでになりました。
2の夜光が削れている部分も補修しようかと思いましたが、あまり目立たないのでこのままにしておきました。
4番車の秒針を取り付ける部分が折れているので、部品取り用のムーブメントから4番車を取り出し、移植します。
また、秒針、分針の夜光が大部分取れてしまっていたので、できるだけ色を合わせて、塗りなおしました。今回は夜光は全て剥がさずに、抜けている部分に足しました。
完全に塗りなおすと、きれいになり過ぎて悪目立ちするので、シミ等はある程度残したままにします。塗る前の写真を撮り忘れていました。
黄色、オレンジ、緑、白の4色を混ぜました。
分解洗浄、注油をして再組立てしました。
ムーブメントはBELFORTE 11K1Fです。幸い4番車はドナーの11K15と同じでした。eBayの写真を見て11K1Fだと思って購入したものだったので、4番車が同じで助かりました。
18,000振動ですね。
7石の古いムーブメントは姿勢差が大きいので、バランスをみて歩度を合わせておきます。先ほど確認しましたが、1日経って1分もずれていませんでした。
1968年5月製です。
このBenrusのプラスチックケースのディスポーザブルウォッチでは、Belforteのムーブメントが搭載されているものと、Benrusのムーブメントが搭載されているものが存在します。Belforteは、Benrusの廉価ブランドということみたいです。
ちなみに、Benrusは、1921年にニューヨークでBenjamin Lazrusによって、設立されました。名前と苗字の最初と最後をくっつけて、Benrusとしたとのことです。