前回、自分が持っているHamilton MIL-W-113の裏蓋を開けてみて、中身はGG-W-46374Bみたいだという衝撃の事実が判明し、またスクリューバックのケースのGG-W-113を物色し始めています。
やはり、色々調べても、MIL-W-113で7石はないのと、ハック機能は必ずついていて、H3と放射線マークは意図的に外されているので、マークが入っていることはないという情報しかありませんでした。
まぁ、実際のミリタリー・ウォッチは、オリジナルの部品の状態の良いものはかなり少なくなっていて、値段もかなり上がってきています。
さて、GG-W-46374ですが、流れとしては1956年のMIL-W-3818Aから1962年の3818Bへ変化し、外観は今の市販品のKhakiに似た形になったと書きましたが、そこからの流れが結構複雑になります。
この頃からアメリカ軍によるベトナムへの介入が進むにつれ、現地での時計の修理は困難になってゆき、いわゆる使い捨て時計(ディスポーザブル・ウォッチ:disposable watch)へと向かっていきます。1964年にプラスチックのケースを容認した形のMIL-W-46374が制定されます。ただこの規格の時計では空軍が使用するには不十分だったので、MIL-W-3818Bを継承する形のGG-W-113を1967年に設けます。
MIL-W-46374は、1968年にA、1975年にB、1983年にC、1986年にD、1989年にE、1991年にF、1999年にGへと改定されていきます。
結局、GG-W-113はMIL-W-46374D(?)へと統合されることになります。
ベトナムタイプのプラスチックケースは、Benrus、Westclox、TIMEXが生産したことになっているようですが、TIMEXは実際にはごくわずかに生産(規格検査用の試作?)しただけで、ほぼ投入されていないと言われています。TIMEXのホームページでも、基準をパスした軍用時計を市販品としてキャンパーと命名して販売したとしか書いていません。
ということで、実際に使われたのはほとんどがBenrusのもので、Westcloxは生産数が少なかったので、現在でもあまり見かけることはありません。
Hamiltonは、最後までプラスチックケースのタイプは製造しませんでした。
FED STOCK NO. 6645-952-3767
MFG. PART NO. 11K1185Q
CONT NO. DAAA 25-69-C0011
DATE MAY 1969
FED STOCK NO. 6645-952-3767
CONT NO. DAAA25-70-D-0335
DATE SEP 1970
ムーブメントは、まだ実際に開けて確認していませんが、17石のSEIKO製6602Bが入っているはずです。こちらのムーブメントは次にアップします。
(全く違う偽物が入っていないことを祈ります)
結局、HamiltonのMIL-W-46374Aにたどり着いていませんが、今日はここまで。
あと、Westcloxはベトナム製(?)の偽物が出回っているので要注意です。ミリタリーウォッチの偽物は結構多いので、それらのまとめも今度書こうと考えています。まずこのシリーズを完結させないといけませんね。