OptoEleMechの日記

主に時計、電卓、カメラの話題

CASIO F-105W-1Aのベルト交換

少し前に、久々に取り出したCASIO F-105W-1Aのウレタンベルトが崩壊していたということを書きましたが、ベルトを交換した記事を書いていなかったので、記録を残しておきます。

optoelemech.hatenablog.com

届いたベルトがこちらです。

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互換ウレタンベルト

 送料込みで700円です。

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取り外した実物と比較

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取り外した実物と比較2

デザインはそっくりですね。ベルト自体は、かなり柔らかめです。

尾錠はステンレス製ですが、オリジナルのプラスチックのものに交換します。

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尾錠をオリジナルに交換

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ぴったりです

そして、本体に取り付けて完成です。

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交換後

写真では元通りのようですが、やはり少し質感が違うので、本体とベルトの一体感が少し薄れました。新しい互換のものの表面は少しザラザラしていて艶消しです。

オリジナルは滑らかな表面だったので、ちょっと違います。

ただ、今でも新品のF-105W-1Aは、1,000円台で購入できます。700円でベルトを交換するというのもどうなのかなぁ。

BENRUS / TYPE-II (BEAMS PLUS)

以前、Benrus Type-IIのBEAMS PLUSの復刻モデルを不動ということでオークションで格安で手に入れていました。電池を交換しても動かず、回路が壊れているようでした。

eBayでムーブメントのRonda 513を購入していたのですが、コロナ・ウイルスの影響で、到着するまで3カ月かかりました。

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Benrus TYPE-II

到着したRonda 513

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Ronda 513

ムーブメントを交換するだけだから、すぐに終わるだろうと思っていたのですが、落とし穴がありました。

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分解

トリチウム管が針に付いているので、横から見るとかなり間隔が広くなっています。

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針の間隔が離れています

この時点で嫌な予感が・・・。

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文字盤取り付け

新しいムーブメントを取り付けると、文字盤から軸心がちょっとしか出いていません!

購入するときに軸の長さの選択肢が無かったんですよね。仕方がないので、基本的には同じRonda 513なので、パーツを交換することにします。

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どんどんバラして

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完全に分解

で、ここまでやって、ふと気づきました。

回路が壊れていたんだったら、回路を入れ替えた方が早かったと・・・。

ここまで分解する一番最初に回路は外していたのに・・・。運が悪く、両方分解した後に気付いたので、もしかしたら回路の故障ではなく、コイルが切れているのかもしれないので、機械部品は一応入れ替えました。

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チェッカー

パルスがちゃんと出ていて、ギアが回転していることを確認し、ケースに入れなおして完成です。

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無事、動きました

これで、TYPE-I、TYPE-IIが両方とも可動状態になりました。

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Benrus TYPE-I, TYPE-II

雰囲気は出ているのですが、クオーツだとやはり違うなぁという感じがします。あと実際はトリチウム管ではなく塗装の夜光だと思います。

でも、当時の本物は、今はあまり出てこなくて、状態によっては、だいたい2,000ドルから4,000ドルぐらいで取引されています。僕には、ちょっとそこまでの価値は見出せません。

このBEAMS PLUSのBENRUSも当時の定価は税込33,600円(税抜32,000円)ですが、今のオークションの相場は2万4千円から3万円ぐらいです。前までは良く出品されていたのでもっと安かったのですが、だんだん高くなっていますね。

壊れていたら1万円以下で購入できると思いますが・・・。

 

 

ロンジン ヘリテージ クラシック(L2.330.4.93.0)とオリス(7312)

HODINKEEの記事を読んでいたら、ロンジン(LONGINES)のヘリテージ・シリーズの新しいモデルが紹介されていました。

www.hodinkee.jp

写真を見ていて、僕が持っているオリス(ORIS)の7312に似ているなと思い、少し前にメンテナンスして、夜光の再塗装とベルトを交換したときの写真を見ていました。

こちらがメンテナンス前

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ORIS Ref.7312

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以前、ORISの偽物がオークションに大量に出品されているということを書きましたが、こちらは本物です。

夜光に染みができていたので、完全に取り去って、新しく夜光を塗りなおしました。

出来るだけ近い黄色に合わせました。

こちらが塗り直し後の写真ですが、すみません少し手振れしていますね。元々、記録用の写真なので丁寧に撮影していませんでした。

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夜光塗り直し後

 

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ベルト交換

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バンビの安いベルト

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ベルト交換後

なんとなく、ロンジンのヘリテージ クラシック タキシードと雰囲気は似ていると思います。

www.longines.com

ORISの方が、数字が大きく太くなっていて視認性は良さそうな気がします。

しかし、オリス(ORIS)もロンジン(LONGINES)も今はそこそこイイ値段していますね。昔は、かなり安いブランドというイメージだったのですが・・・。オメガも安かったので、僕の兄は高校生の時にアルバイトをしてスピードマスターを並行輸入の新品で8万円台ぐらいで購入していたような気がします。もう30年ぐらい前の話です。

 

Exotic Spray?

最近はダイバーズ・ウォッチを付けていると書きましたが、暑くなる前は、革ベルトの時計をよくしていました。

ただ、コロナ・ウイルスの件で、消毒アルコールを1日に何度もスプレーしていると、特に噴霧タイプは時計のベルトに飛んで付いてしまいます。

そうしたら、クロコダイル・レザーが良く見るとまだらになっていました。

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悲しいですね

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こちら側も

とりあえず、クリーニングもしておきたいので、爬虫類用のクリームでメンテナンスをしてみることにしました。少しでも染みが目立たなくなれば良いのですが・・・。

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Reptan, Exotic Spray

SAPHIRのReptanとCollonil Exotic Sprayです。

 

ということで、Reptanでクリーニングして、艶出し、その後、防水スプレーのExotic Sprayでコーティングしておきます。爬虫類等の希少動物の革をExotic Leatherというらしいです。ということでExotic Sprayということらしいのですが、Leather省略しなくて良いのでは?

で、メンテナンスの結果は・・・・、

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何も変わりませんでした

アルコールによってできた色ムラは、特に何も変わりませんでした。

まぁ、スムースレザーだとかなり目立つと思いますが、クロコなのでそれほど目立たないのが救いです。

ただ、牛革のクロコダイル柄型押しではなく、こちらは本物のクロコダイル・レザーなので、このベルトだけで安い時計が購入出来てしまいます。ちょっと悲しかったです。

 

 

BULOVA ACCUTRON Spaceview 214の修理 6

ブローバ アキュトロンの修理5の記事では、インデックス歯車に2か所傷があり、回転がスムーズではないというところで終わっていました。

ケースを研磨して、新しい風防に入れ替えたのに、ムーブメントが不調ではイマイチだと思ったので、eBayでインデックス歯車を購入して、本日届きました。

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予備も必要だと思ったので、2個購入

透明なケースの中に更に茶筒のようなケースが入っています。

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専用ケース

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インデックス歯車

筒の蓋を取るとインデックス歯車が入っていました。

ルーペーで拡大して写真を撮ってみます。

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ルーペで拡大

手振れで上手く撮影できませんでした。

おそらく部品としては合っていそうなので、今週末はインデックス歯車交換作業をやることにします。

いちおう、ただのサラリーマンなので、作業は週末と休日のみです。

 

WATCHMAKERS (THE MASTERS OF ART HOROLOGY)

先日、AmazonWatchmakers: The Masters of Art Horologyを購入しました。前に購入しようと思った時には売り切れだったので、在庫があることを確認し、急いで購入しました。

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Watchmakers

 浅岡肇さんが一番最初に載っています。Philippe Dufour氏やGeorge Daniels氏、その弟子のRoger Smith氏なんかも掲載されています。

ただ、かなりクローズアップの写真が掲載されていて、読んでいる方は興味深いのですが、どうしても手作りのアラも見えてくるので、製作者はどう思っているのでしょうかね?ただ、どの時計も丁寧に作り込まれているのは良くわかります。

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細部まで良く見えます

ここまで拡大すると手彫りの文字は、曲線部分にガタがあります。

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曲線は滑らかではない

このような時計は、工業製品でありつつ芸術品のようなものなので、購入者が何に重きを置くかによって、価値が変わってくるのかもしれませんね。

 

Hamilton Khaki Sub (ハミルトン・カーキ・サブ)

ダイバーズ・ウォッチ関連ということで、ジャンク品として落札したカーキ・サブの状態を確認してみようと思います。修理することで頭がいっぱいだったので、写真をあまり残していませんでした。

ということで、修理後の写真です。本当はガラスも内部が曇っていてヌケが悪かったのですが、拭いたらきれいになりました。

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Hamilton Khaki Sub

ジャンク品として出品されていた理由は、カレンダーが更新されないということでした。確かに、リューズでカレンダー操作すると日付は変わりますが、針で変えようとしたら、中途半端な位置まで行って、日付がパチンと変わらずそのままになります。

ということで、分解して確認しましょう。

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ムーブメント

ムーブメントはETA 955.124です。ん?

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曜日が隠れていた

これって、本当ですかね?実際は、曜日なしのETA 955.114あたりを使用していたんじゃないかと思いますが、修理の際に同じものが無くて、在庫のあった955.124に交換してしまえ、とかじゃないかな?どう考えても無駄ですし、壊れるリスクも高くなります。

 

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曜日表示を取り外し

特に問題なさそうに見えます。おそらく、ギアが変な状態で噛んでしまっていたのではないでしょうか?とりあえず全て分解して、歯が折れたり、削れていたりしていないかチェックしましたが、特に問題なさそうです。

ただ、曜日カレンダーを外す際に、固定するための止め輪(Cリング)を飛ばしてしまいました。いくら探しても見つかりませんでした・・・。部屋の中にあるのは間違いないのですが、自分は時計師ではないので、専用の部屋で作業をしているわけではないので、他に物がありすぎで、何かの隙間に入ったらもう見つけられません。

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Cリング

ということで、諦めて新規で製作することにします。ルーペで見ると溝が切ってあるのが分かります。

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とりあえず、この溝を計測しないと製作できません。測定顕微鏡で正確にサイズを確認します。

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測定顕微鏡

軸の中心付近にフォーカスを合わせて、計測します。結果は以下の通りです。

(画像計測ではないので、結果を適当に書き込んだだけです。矢印の位置とか線が曲がっているとか気にしないでください。あくまでも測定結果です。)

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測定結果

ということで、厚みが0.1mmで穴径が1mmのCリングを作成します。材料は手持ちのMonotaroブランドの0.1mmのシムテープ。Monotaroのキャラクターの絵のおでこに乗っかっているのが切ったステンレステープです。

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フィラーテープ

完成品の写真を撮るのを忘れていましたので、削りカスがいっぱいついた製作途中のピンボケ写真を載せます。

(本当は仕上げる前で汚いのでアップしたくなかったのですが、再度取り外したくないので・・・)

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製作途中

この後、外径をもう少し落として、Cの切れ目をもう少し広げてという作業をして、入るように仕上げました。

で、ギアを全て組みなおしたら特に問題なくカレンダーも復活しました。でも、Cリングを製作するあたりから撮影するのを完全に忘れていたので写真はありません。

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修理完成品

昨日の夜は、日付がちゃんと変わっているし、今も時間があっているので、特に問題なさそうです。

さて、このKhaki Subですが、2000年のカタログを見ると定価は47,000円で、結構いい値段をしています。

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2000年カタログ

Khaki Quartzは24,000円なので、キャンバスベルトと金属ブレスレットの違いはあるとしても値段の差が結構ありますね。

ちなみに、MECHAとQUARTZは同じ値段です。カレンダー追加することで、安いクオーツムーブメントを使用していてもプラスの価値を与えたということでしょうか?

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2000年カタログ