OptoEleMechの日記

主に時計、電卓、カメラの話題

フライス盤のタッチプローブ

フライス盤をCNC化した際にタッチプローブも取り付けていたのですが、シーケンサのプログラムでプロービングするプログラムを作るのが面倒で使用していませんでした。

PCから制御するのであれば、プロービングのマクロ等を使用したら簡単に位置出しが出来そうです。まずは、動作確認をしてみます。

タッチプローブ

こちらは自作のタッチパネルの画面です。右下にタッチプローブの反応を見るランプだけは作成してありました。

自作画面

ちゃんと反応しているかどうか確認してみます。指でプローブを触ると、ランプが消えました。なぜか"Touch Probe"の文字も消えていますが・・・。

反応の確認

PCのソフトウェアのMACH3の設定を確認してみます。I/OボードのPort1の13番にセットしているようです。

コントロールソフトMACH3の設定

Port1 No.13が反応します

Probeの割り当てが、ちゃんとPort 1のPin No.13になっていることを確認します。

割り当て確認

では、ちゃんとプロービング動作するか確認してみましょう。まずはフライス盤にタッチプローブを取り付けます。

フライス盤に取り付け

1行のGコードの実行で、タッチするとストップするかを確認します。G31がスキップ機能というコマンドで、タッチプローブが反応するとそこで動作がストップ(スキップ)します。

 

G31 G91 Z-10 F10

 

のように使用します。G91で、現在位置からの相対移動となり、Zを速さ(F) 10mm/minで、相対位置-10mm移動させます。

Gコード入力

恐る恐る、非常停止スイッチに手を掛けながら、コマンドを実行すると、Z軸が下がり、タッチしたところでZ軸の移動が止まりました。

タッチ(ピンボケですが・・・)

ここで、スケールをゼロリセットして、何度かタッチさせてみます。必ず0になるので、繰り返し再現はありそうです。

ゼロリセット

次に10mmのブロックゲージを置いてタッチさせてみます。

ブロックゲージ(またピンボケ)

タッチすると、10.002を示しました。

10.002

20mmのブロックゲージでもやってみると、20.001となりました。

20mm

まぁ、適当に置いただけで、2ミクロンぐらいのズレしか出ていないので、十分な精度が出ているようです。ゴミや傷があるとこれぐらいは平気でズレます。

Zは良さそうなので、今度は本命の側面のプロービングをテストしてみます。

サイド

Yのマイナス側からプラス方向にタッチさせます。リセットして何度かタッチさせるとZとは違い、数ミクロンのばらつきが出ます。

0.003

-0.001

次にプローブをブロックゲージの反対側に移動させて、マイナス方向にタッチさせます。

反対面をタッチ

21.824という結果になりました。プローブの先端のボールの径は2mmなので、その径分だけズレることになります。何度か測定すると、結構ばらつきます。

21.818

またYのマイナス側から当ててみます。

元の場所

特にブロックゲージが動いたりしているわけでは無いようです。もう一度反対側でタッチ。

再度反対

21.820となりました。

まず、タッチのばらつきが5ミクロンぐらいありそうです。20mmのブロックゲージを測定すると、21.820ぐらいの値が出るので、プローブのボールの径は1.82ぐらいだと予測できます。ゼロリセットしたときの誤差と、反対側で計測したときの誤差の両方があるので、最大で10ミクロン程度の誤差は乗りそうです。

まずは、先端のボールの径をダイレクトにハイトゲージやマイクロメーターで測定してみた方が良さそうです。ということで、早速マイクロメーターで測定した結果は、1.995mmでした。1.82mmとの予想とは大きく違います。

側面にタッチしてから反応するまでの距離がかなりありそうです。

このあたり、もう少し詳しく調べて、補正量を決めないとダメそうです。