3か月以上前に購入したインドのhmtの時計が、コロナウィルスの影響で、国際郵便が止まっていたので出荷が保留になっていました。先日ようやく届きました。
とにかく安いので、5本まとめ買いしていました。
JANATA, JUBILEE, PILOTというのが有名なシリーズみたいですが、安く売られているhmtは、文字盤のプリントや針が違うだけで、中身は実質的に同じです。
hmt(Hindustan Machine Tools Limited)は、インドの元国営企業で、シチズンが技術提携して「ホーマー」と同型のムーブメントを搭載していることで有名です。ただ、インド国内でも外装も中身も同じ手巻の機械式時計は人気がなくなり2016年にhmtの時計部門は解散したようです。オークションでhmtの時計をたくさん見ますが、オリジナルのシリーズのものはなかなか無いようで、大抵は、市場に大量に存在する修理用の部品をかき集めて、文字盤をリダンして組み立てたものが多いです。
今回の5つの時計は、なぜかケースの外側を手で研削しています。傷を消したのか、形状を修正したのかは不明です。
eBayで送料無料で1つ15ドルぐらいだったと思います。5本買で、8,000円程度でした。激安ですね。
ただYahoo!オークションでは5,000円以上で販売されていたりしますが、そのほとんどはリダンダイヤルで部品を組み合わせたものなので、すぐ壊れることが多いです。
正規のものが欲しければ、今でも在庫があると思われます。
もしくは、株式会社ハタ貴金属
2万円近くするので、よほど思い入れがあれば、いかがでしょうか?
オークションでたまに「イギリス軍正式採用モデル」として出品され、1万円を超える価格で落札されたりもしているようですが、オフィシャルページにも注意が書いてあるように、イギリス軍にhmtが正式に供給したことはないそうなので、ご注意ください。
文字盤にブロードアロー風の矢印を印刷したモデルも正式に製造したことはないそうなので、一番上の文字盤はリダンされたものですね。
ただ、hmtと書いてあるだけまだマシで、オークションではなぜかORISに書き換えて、アンティークオリスとして販売していたり、あとはFORTISにしていることも多いです。
ケースの形に特徴があるので、まずはそれで見分けるのが良いと思います。ただ、業者も分かっているので、わざと斜めから写真を撮って、分かりにくくしていることが多くなってきました。
あと、偽物繋がりで書いておくと、ミリタリーウォッチの偽物もオークションでよく見かけます。これは、日本アンティーク時計協会も注意をしているのですが、まだまだよく見かけます。
オークションで競り合って5万円以上で落札されることもあるのですが、そんな価値は全くないので要注意です。
分かっていて、1,000円台でお遊びとして購入するというのが、良いのではないでしょうか?